スクウェア・エニックス社より配信されているスマートフォンゲーム「サーヴァント オブ スローンズ」(サヴァスロ)の非公式攻略Wikiです。


ケンタウロス

村外れに、ケンタウロスが出る。
馬の脚で縦横に駆けながら、人から奪った弓を引いて家畜を荒らすという。
その討伐に、村一番の戦士が名乗りを上げた。
彼は勇敢で、木を一撃で切り倒し、剣術の大会では負けたことがなかった。
村外れの草原で、ついに戦士とケンタウロスは対峙した。
「私に挑むだと?
全力でかかってこいだと?
人間の戦士よ、本気で言っているのか?」
戦士は剣を両手で構えて頷いた。
「……人間の戦士よ。
私とお前では体のつくりが違うのだ。
私は、馬のようにお前から遠ざかりながら、延々と矢を射ることができる。
全力でお前から離れながら、背後を向いて矢が撃てるのだ。
お前は一生私に追いつけず、そして逃げきれず、死ぬまで矢を撃たれる。
戦士よ、この意味がわかるか?」

久しいな、戦士よ。
今日も私に挑むというのか。
前回の逃げっぷりは、なかなかだったぞ。
それで今日は、何か策があるのか?
知恵の回るお前たち人間のことだ。
まさか無策で再戦を挑むなどとはあるまい。
ふむ……あるらしいな。
だがまさか、もしかして……
そこの草むらに隠されていた、この大鎌の罠ではあるまいな?
青ざめたか。図星だったようだな……
さて戦士よ、この意味がわかるか?

待っていたぞ、戦士よ。
何やら今日は荷物が多いな。
なに……? その……鎧とやらは、贈り物だと?
どういうつもりだ。
なるほど、甲冑を着せて私の動きを遅くして、その剣で首をはねるつもりか。
追いつけぬなら遅くすればよい、か。
考えたな。うむ、それこそが人間らしい戦い方だろう。
よし、ありがたく頂戴しておこう。
今まではお前が遅すぎて、半分の力も出していなかったからな。
この鎧を着たぐらいでは、少しも追いつかれはせん。
うむ、いい着心地だ。
これなら矢も剣も通さないだろう。
さて戦士よ、この意味がわかるか?

戦士よ……老いたな。
人間の寿命とは短いものだな。
どうした、俺に勝負は挑まないのか。
なに?
子供や孫が元気ならばそれでじゅうぶん?
剣を握る力もない?
歩くのもしんどい?
フ……そこを動くな。
そちらに行って足をたたんでやる。
俺の背中に乗れ。
お前も昔のように、また草原を駆け回りたいだろう。

弓も、鎌も、鎧も、全部お前たち人間からもらった。
これで、俺の生活はずいぶんと楽になった。
お前たちは短命で弱小だが、俺にはない力を持っているらしい。
しかし不思議だ……あれほど名誉にこだわっていたお前が……
どうだ、俺の背で草原を駆ける気持ちは。
そうだ、俺の無防備な首筋は、すぐそこにあるぞ。
お前も戦士の端くれ、短剣の一つは帯びているだろう。
あえてお前の計画にのってやったのだ。
お前への恩に報いるには、これが一番だろうと思ってな。
なに? 刺さない?
なぜだ、なぜ泣いている?
まて……今、その意味を考えているから……


余談
ギリシア神話に登場する半人半馬の種族。
基本的に野蛮で喧嘩っ早いが、オリンポスの神々側に聞かした者もいるなど「話せばわかる」種族として描かれている。
ギリシア神話は寓意に満ちているので、恐らく乗馬の風習をもった異民族を神話化したものだろう。スキタイ人とも。
古代世界では、戦車(馬に引かせる車)に乗っての射撃がまず強く、馬にそのまま乗って戦う民族などは人外の強さであった。
フレーバーテキストにある通り「平原で、逃げながら矢を撃たれ続ける」戦法に勝ち目がないからである。
ケンタウロスの像の多くは弓を持っているが、古代における強さへの憧れであろう。

lov1のみ参戦。
10年の時を経て、サヴァスロでまさかの復活を果たした。

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