スクウェア・エニックス社より配信されているスマートフォンゲーム「サーヴァント オブ スローンズ」(サヴァスロ)の非公式攻略Wikiです。


蘆屋道満(あしやどうまん)


ここが小野篁(おのの たかむら)の言っていた地獄なる場所か。

悪鬼羅刹と魑魅魍魎が跳梁跋扈する伏魔殿。
京の祭りにも劣らぬ賑やかさじゃないか。

篁が毎晩のように井戸に飛び込んで地獄巡りする理由も、やっとわかったよ。

これほど凶悪な妖が溢れているというのなら、陰陽術の研鑽にもってこいだね。

さあおいで。あたしが九字を切ってお相手するよ。
臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前――


臨む兵 闘う者
皆 陣列(なら)べて
前に在り――――

白く細長い指が銀糸のように煌めく。
縦に4行、横に5列。
格子に切られた12の空間から、異形の目が戦場を覗く。

「……なに恐る恐る覗いてるんだ。
安心しなよ。今回の相手は晴明じゃない」

それを聞いて、式神たちは一斉に飛び出した。


まだだ、まだ及ばない。

彼女――安倍晴明は天才だ。
あの桔梗五紋ほど、陰陽道を無駄なく十全に体現する紋はない。
一筆ゆえに始まりもなく終わりもない五芒星――
陰陽道の万物流転を内包する、対極図にすら張り合う最強の紋――

それに比べて、自らの術はどうだ。
ありふれた九字護紋の精度をただ鍛え、堅牢さを重ねるだけ。
晴明のように、攻防自在とはほど遠い――

(道満。君は私より優れているよ。君はその力の使い方を、気づいていないだけだ)

九字護紋で敵を押さえ込む最中、晴明の言葉が脳裏に浮かんだ。
道満は歯噛みする。
なぜ彼女は、あんなにも見え透いた嘘を――


「そら、悩む必要あらへんて」
「ほんまどすなぁ」

風が舞い、雷が轟いた。

式神――いや、鬼――?

「ちゃうちゃう! 風神様と」
「ほほほ。雷神どす」

さらに続いて、九字護紋の結界の背後から飛び出してくる、怪異の軍団。
怪異、怪異、怪異――そして、赤眼の戦士。

「防御一点張り、こりゃ助かるで。ええやないかい」
「適材適所。攻め手は荒っぽいもんに任せればええんどす」
「こら、晴明ちゃんも嫉妬したやろうなあ」
「真に京を守るに必要な力は、晴明はんよりあんさんの力どすからな」

この鬼たちは……今なんと言った?
天才、安倍晴明が――
あたしに、嫉妬していた――?


青、朱、白、玄――
春、夏、秋、冬――
万物は追いかけあい、絶え間なく流転する。

晴明はあたしに追いかけられながら、晴明もまたあたしを追っていた。
あたしたちは互いを抜き去ろうとしながら、ぐるぐると回っていただけだったのだ。
白と黒が混じり合う対極図。
見方一つでどちらも主になり、どちらも従になる……

「……このあたしが、陰陽道の根本を見失っていたか。
初心に戻って、素直に鍛え直そうかね。
この、愉快なお仲間達とさ」

道満は、静かに佇む赤い瞳の戦士とその使い魔たちに頭を下げる。

「蘆屋道満。陰陽師だ。よろしく頼むよ」


余談
蘆屋道満は、日本の平安時代に実在したという陰陽師。
日本で最も有名な陰陽師・安倍晴明としばしば術比べをした。
史実・伝承では男性である。(安倍晴明も)
最初に言っている小野篁は、二人にとっては100年以上先輩にあたる日本最古の陰陽師・薬師。

lovでは3から登場。
lov3には女性の安倍晴明が登場するが、それを追いかけるように女性で登場した。
晴明に並々ならぬ執着を持ち、SPカードのイラストでは自ら安倍晴明のイラストを描いている。

サヴァスロでは七つの大罪コラボ『完璧なる立方体』のリンクカードとして登場。
万能に術を扱う晴明の才能に嫉妬していたが、晴明もまた自らの防御術に嫉妬していたことに気づく。

臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前とは九字と呼ばれる紋。
各地に残る道満のものとされる紋は九字に忠実である。晴明の紋は「晴明桔梗」と呼ばれるザ・五芒星が伝わっている。
対極図というのは陰陽道の核とされる白と黒がぐるぐる追い合っているあれ。どこかで見たことがあるはず。
陰陽五行はそれぞれに方角・色・季節・聖獣が決められており、
東=青・春・龍(青春、清龍)
南=朱・夏・鳥(朱夏、朱雀)
西=白・秋・虎(白秋、白虎)
北=黒(玄)・冬・亀(玄冬・玄武)
という順に循環し続けるとされている。
つまり「青春」というのは、「始まり」を表わしており、「人生の始まりの方(まだ若い頃)」という意味。

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