サーヴァントオブスローンズ（サヴァスロ）攻略Wiki（非公式）

メリークリスマス！
……ちゃんとできたかしら、ガングレト？

「サスガデス　オジョウサマ」

あら？　ロードは震え上がって声も出ない？
そうよね。
今日が何の日か、私よりもよくご存じよね？

ふふ……
異境の風習を学ぶのは淑女のたしなみ。
私、お父様にお聞きしたのよ。
この祭りのお作法をね。

一年に一度
赤い決闘衣に身を包んだサタン・クロースが
闇夜に乗じて襲撃し
悪い子をお仕置きする……

え？　間違ってる？

そんなはず無いわ。
これでいいのよね？　ガングレト。

「ソノトオリデゴザイマス　オジョウサマ」

さあ
冥府の女王のおしおき
覚悟なさい！

ヘルを退けたロードは、
殺気を感じて身をひるがえした。

刹那、三本刃の「まさかり」がロードの頬をかすめる。
風魔手裏剣――風魔小太郎――
その恰好は――？

「闇夜に乗じての襲撃は戦の基本。
どこの国でも
人の考えることは変わらんらしい」

ロードはたじろぐ。

「あえてこのような目立つ装いを身を包み。
煙突なる風送りより敵本丸に強襲。
一夜にして仕留めた獲物の数を競う腕比べ。
異境の忍びたちにも
粋な計らいがあったものだ」

ロードは確信する。

ああ
やはりこの男も
勘違いしている――――

あらロード。また会ったわね。

さっきは上手く煙に巻かれたけど
お父様にしっかり確認してきたわよ。

たしかに、私のご挨拶が間違っていたわ。
今宵のご挨拶は……

「悪い子はいねが〜食っちゃるぞ〜」

……これであってるのよね？　ガングレト。

「サスガデス　オジョウサマ」

……あってるかどうか、聞いたんだけど。

「ソノトオリデゴザイマス　オジョウサマ」

ガングレト。
あなた、適当に返事してない？

「ソノト……メッソウモアリマセン
オジョウサマ」

……まあいいわ。
ロード、覚悟なさい。
先ほどは調子を狂わされたけど
お作法を身に付けた私は
あなたのかなう相手ではなくってよ？

いくわよ。
あなたもちゃんと言えるわよね？
「悪い子はいねえが〜食っちゃるぞ〜！」

ヘルを退けたロードは、
殺気を感じて身を翻した。

刹那、三本刃の「まさかり」二つがロードの頬をかすめる。

「子供らしい勘違いだな……あの冥府の女王は」

ロードは言葉を失う。
それを
お前が言うのか――

「クリスマスとは
一年間『良い子』にしていた子供に
大人が異形に扮して贈り物を渡す祝祭。
地域によっては
そういう解釈もあるらしい」

ロードはうなずく。
何度も何度も力強くうなずく。

「忍びの里らしい暗号だな。
俺が里にいた頃にも
一年間、過酷な修行に耐えた下忍に
上忍が術を持って贈り物を贈る……
下忍にとって最高の贈り物とは
手加減抜きの実戦に他ならない」

すると
サンタの衣装を着た小太郎の姿が
鏡で映したかのように増える。

「いくぞ、ロード。
俺からの贈り物だ。
見切れるか？
風魔……メリークリスマス！」

あの忍者……
とんだお騒がせ野郎ですわね。
そう思いませんこと、ガングレト？

「……」

どうして黙ってるのよ。

「サヨウデゴザイマス、オジョウサマ」

ロード。
あなたの言う通り
お父様ではなく
オーディンおじさまに確認を取ってきたわ。

まったく……
いたずら好きなお父様を信じた私が
愚かだったわ。

「サヨウデゴザイマス　オジョウサマ」

お黙り！

「クチガスベリマシタ　オジョウサマ」

本当は、良い子にサンタが
プレゼントを贈るんですって？

だから、もらいに来てあげたわよ。
お父様はたくさんの玩具を
おじさまは優れた神器を
リボンを巻いて用意してくださっていたわ。

まさか
私たちの主であるあなたが……
プレゼントを用意していない
そんなわけは無いわよね？

うふふ
その顔はもしかして……

やっぱりね。
駄目な大人を
私がお仕置きしてあげる。

「ホントスミマセン　ロードサマ」

聖夜の戦いは終わった。

ハロウィンといい
クリスマスといい

物をねだられる祭が多いような……

その時
ロードの背後に立つ者たちがいた。

それはママリリと
物欲しげなブラウニーたち。

ロードは嫌な予感に身をすくめる。

「メリークリスマス！
ママリリ　いい大人！
だからロードに　
フェニックスのチキン
もってきてやったぞ！
ロード　とっても良い子！
一年間　良い子に　頑張った！
来年も　良い子で　頑張ろうな！」

まだ若々しきアマゾネスの子供が――

大事なのは、本人の心の持ちよう――

ロードは
来年も良いロードであることを
胸に誓うのであった。

来年もチキンがもらえるように。