スクウェア・エニックス社より配信されているスマートフォンゲーム「サーヴァント オブ スローンズ」(サヴァスロ)の非公式攻略Wikiです。


フェアリー

妖精の森のフェアリーは、いたずら好きで噂好き。
「聞いた? 今ね、赤い目の人たちが魔物を従えて戦ってるんだって!」
「赤い目の人? それって、人なの?」
「人の形してるらしいの。だから人でしょ!」
「ホントかなあ……噂は信じちゃいけないっていう噂、知らない?」
「噂は信じちゃいけないっていう噂も噂でしょ?」
「あれれ……やっぱり自分の目で確かめなきゃダメだね」
「そうだね、そういう噂もあるね。あれ、それも噂だよ」
「わーん、私たち、誰かのいたずらにひっかかってる〜!?」
妖精の森は、まだまだ平和。

「そこの妖精よ」
「なんでしょう、妖精王さま?」
妖精の森を治める妖精の王が鎌をくいくいと引いて、鳥の雛をからかっていた妖精を呼んだ。
「森外れに、恐ろしい二本の牙を持つ猛獣が現れたそうだ。そういう噂があるから、お前たちも十分に気をつけよ」
「へえー! わかりました、気をつけます! みんなに知らせなくちゃ!」
そばにいた妖精の女王が、呆れ顔で妖精王に言う。
「森外れに現れたのは、『双剣を掲げる狂戦士』であろう。なぜわざわざ嘘を教えたのじゃ」
「あやつらの噂は、伝わりに伝わるたびに改編される。恐らく、これぐらいの方が真実に近い形で伝わるというものよ」
わずか数刻の後。
森中には次のような噂が広まっていた。
ー森の外れに、二つの大きな剣を持った狂戦士が出たんだって!ー

「獣人よ……恐れをなして逃げたとは思わん。深き森の中ならば私には敗れんと地の利を選んだか。いいだろう、あえてその勝負、乗るぞ!」
巨大な双剣を握る女戦士は、笑みを浮かべ、張りのある声を上げて森に分け入った。
「ひ、ひええ……本当に入ってきたよー!」
「妖精王様が、気をつけろって言ってたよ!」
「そ、そうだね……気をつけないと! だから、もっと近くで見張らなくっちゃ!」
「弱点とかを聞き出さなくちゃ……だから、お話して弱点を探ろう!」
フェアリーたちはおっかなびっくり、だが目を輝かせて、木々の陰から狂戦士の前に飛び出した。

「どうした、お前は逃げないのか?」
双剣が分断した獣人から、血の臭いがたちこめる。
一人残ったフェアリーは空中で震え上がっていた。
「この獣人を……なんで、殺したの?」
「村を襲っていた人狼だ。私は討伐の依頼を受けた。私にとってはそれだけだ」
墓はいらんな――こいつは森の獣の餌となり、土に還るだろう――
そう言って、女剣士は双剣にこびりついた血をぬぐった。
この人……すごい。強いんだ。
今まで、いろいろな英雄の噂を聞いてきた。
でも、目の前のこの人が――初めての「本物」かもしれない。
この人なら、森外れの四角い黒い巨人も――
「ねえ、強い人。私のお願いも聞いてくれる?」
「内容次第だ。まずは話してみろ」
狂戦士は、かすかに笑った。

今、フェアリーは機甲巨人の肩に座っている。
お尻が、ひんやりと冷たい。
「あなたって、本当にヘンよね」
機甲巨人は豆物のように小さなソエルの後をゆっくりと追いながら、
ピポピポと返事をした。
「機甲についての噂はたくさんあるけど……
あなた喋れないし、どれが本当なのかわからないなぁ。
『深淵なる外宇宙の神を倒すための決戦兵器』とか、
『古代アルカニア人が残した、世界を食らう者に対する防衛装置』とか。
私は、二つ目の方が好きかな。
世界を食らう者って、なんかすごいじゃん。
だって、世界そのものをぱっくり食べちゃうんでしょ?
そんなの、妖精王様もどんな神様もきっと勝てないじゃん。
どう? あなたはそれに勝てるの?」
機甲巨人はヴィーンと駆動音を響かせるだけで、黙して語らない。
「あっ、気をつけて!」
フェアリーが声をあげると、機甲巨人はぴたりと止まった。
「そこにお花があるから、踏んじゃダメだよ」
……ピポポポと短い音を鳴らし、機甲巨人は慎重に踏み出す一歩を選んだ。


余談
ヨーロッパの伝統文化、妖精。
いたずら好きでうわさ好き、時に怪しく時に恐ろしい、日本で言う「お化け」のような扱いである。
過去の地中海以北のヨーロッパは全土が樹海レベルの森の文化であり、人間は森の合間に暮らしていた。
森の闇の得体の知れなさ、森から覗く異邦人たちを「フェアリー」「エルフ」とお化け扱いする文化が生まれたとされる。

lovでは2から魔種として参戦。
ミスlov1のサキュバスに代わる、攻撃力上昇の魔種必須アビリティをひっさげて登場した。
携帯サイトで技ボイスが変更できたが、その際の「頑張ってくだサーイ」は煽りにしか聞こえないとネタにされた。
lov3からは「チルル」という個人名を得て参戦。
サキュバスの「ルティア」、そして「リリス」と「くりむぞん☆スター」というアイドルユニットを結成(!?)。

サヴァスロでは妖精の森に住むフェアリー種として登場。
lovでは登場していた妖精王オーベロン、妖精女王ティターニアもフレーバーテキスト内に登場している。

ソエルや焦熱の塔のフレーバーテキストと繋がっている。
フェアリー虚実真→ソエル実→ソエル深→フェアリー深→焦熱罪→ソエル罪→フェアリー罪→磁撃
オムニバス形式となっているので、各使い魔ごとにまとめて読んでも大丈夫だろう。

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