スクウェア・エニックス社より配信されているスマートフォンゲーム「サーヴァント オブ スローンズ」(サヴァスロ)の非公式攻略Wikiです。


「槍ブラウニー」

家に住み着くブラウニー……家ブラウニーの朝は早い。
いや、早いも何も、彼らは夜行性なのだ。
私たちが寝静まるとすぐに、彼らは起き出して活動を始める。
この、森のそばの一軒家――
私たちの新居に突然現れた時は大いに戸惑ったが、彼らの「きまり」がわかるにつれて、これほど親しみやすい同居人はいないと思うようになった。
彼らはどこからか音も無く現れて、掃除をしたり、粉をひいたり、私たちの靴を直したりしてくれる。
彼らは、ほとんど人間を警戒している様子はない。
私が用足しに起きたとしても、彼らは私など気にしないで仕事を続けている。
話しかけたこともある。
すると「今、お仕事中だから手が空いたらね」と家畜のように追い払われる。
一時は、私たち人間が主人で彼らは従僕……
そのように考えたこともあったが、今は違う。
きっとこの家には、昼と夜で二組の主人がいるのだ。

昼下がりのことだ。
庭で薪を割っていると、いくつもの視線を背中に感じた。
そっと辺りを見回せば、納屋の藁に隠れるようにして、眠たそうな家ブラウニーたちがこちらを眺めている。
彼らにしては珍しいことに「朝ふかし」をしているらしい。
私は気づかないふりをして、一つ思いついたことを実行した。
穏やかな陽を浴びて油断している野ウサギを、手槍を投げて仕留めたのだ。
すると背後から「ワゥ!?」と感嘆の声が上がった。
道具こそ使いこなす彼らだが、投擲という発想はなかったに違いない。
この技術が、彼らの生活に何らかの形で役に立つといいが……
今、戸を叩く音がした。
今晩は街から友人が来ることになっている。
ブラウニーたちにたっぷり寝てもらうためにも、今晩は私が「夜更かし」をしよう。

友人の知らせは、とても残念なものだった。
街は最近、怪物たちに襲撃されているらしい。
今まで、街にいる限り人の敵は人であったが……もはや、そんなことも言っていられないようだ。
街はあと数日のうちに魔物の手に落ち、少し離れたここですら安全ではないという。
住み慣れた我が家を手放すことは、残念この上ないが……
私と家族の命には代えられない。
願わくば、ここの家ブラウニーたちが生きながらえ、平穏な生活に恵まれんことを祈るばかりである。
もしこの家が災厄から逃れ、私の次にこの家に住まう者へ。
家ブラウニーを理解する助けになるよう、この手記を残す。
あなたが、彼らの良き友とならんことを。

人間たち、どこに行ったんだろう……?
僕たちが寝るとすぐに起きてきて、僕たちのお仕事をしてくれている、とってもお利口な人間たちだったのに。
人間たちと一緒に暮らすのが楽しいから、家に住んでたのに……
どうしよう……
みんなで森ブラウニーに戻る?
でもなあ……森ブラウニーだと、街ブラウニーの魔法でむりやり召喚されちゃうんだよなあ……
あ、隠れて!
誰か近づいてくるよ!
あれは……ニンゲンと、森ブラウニー……!?

「ウォウ! いえブラウニー! 久しぶりだな!」
森ブラウニーの呼ぶ声がする。
僕たちは戸を少し開けて、縦に積み重なって二人を見た。
「出てこい! この赤い目のニンゲンは、かわいい鑑定士! 勇敢なる森ブラウニーの、獲物だ! どっちがかわいいか、決めてくれる! 勝負だ、いえブラウニー!」
あの人間が、かわいい鑑定士……?
かわいいって、何だろう?
魔法みたいなものかな?
よくわからないけど、勝負を挑まれたのなら、仕方がない。
家ブラウニーの長である僕も、負けていられない。
僕は人間みたいに手槍を取って、家を出て階段を降りた。
途中、うっかり転んでしまった。
赤い目の人間は僕を見て「か、かわいい……」と半泣きで膝を震わせている。
人間が、怯えている……!
すごい。かわいいは、本当に魔法なんだ。僕は、魔法が使えたんだ!
じゃあきっと、街ブラウニーはもっとかわいいが使えるに違いない。
彼女は、いろいろな魔法が使える魔法使いだから。
僕がそう言うと、赤い目の人間は「その街へ行こう」と言った。目を輝かせて。


余談
西ヨーロッパを中心に伝承として残る妖精たち。
森や人家に住み着くとされる。
家に住み着いたブラウニーは、人間が寝ている間に粉をひいたり靴を修理したりしてくれる。
ワールドワイドで使われる、「寝ている間に妖精さんがやってくれるはず」というものの元ネタである。
先日壊れていたものが朝になるとなぜか直っているというものの説明に使われたのだろう。

lovでは2から登場。
3からは「ロロ」「ポポ」「ルールー」など、個人名を持つ個性豊かなブラウニーが登場した。
4にも登場している。
「意外と大きい」については、lovの設定では体調は123cm。

サヴァスロでは、個人名ではなくブラウニー種として登場している。
ブラウニー=森ブラウニー
槍ブラウニー=家ブラウニー
魔法ブラウニー=街ブラウニー
という棲み分けのようだ。

人間はブラウニーを家に住み着いたペットとして見ており、ブラウニーは人間を家に住み着いたペットとして見ていたらしい。

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